堂本剛と堂本 光一。同じ苗字を持ち、同時期にエンターテインメントの世界を目指した2人のアイドルが組んだKinKi Kidsは、デビューシングル「硝子の少年」（1997年）のヒットにより時代の人気者となった。フレッシュさや勢いが求められるアイドルシーンにおいて、2人が奏でる憂いを帯びたハーモニーは異彩を放ち、以降発表するシングルが軒並みチャート1位を獲得。「硝子の少年」を手掛けた松本隆と山下達郎をはじめ、奥田民生、久保田利伸、玉置浩二らそうそうたるアーティストから楽曲提供を受け、ドラマチックな世界を表現した。また自分たちでも楽曲を手掛け、剛が作詞、光一が作曲した「愛のかたまり」（2001年）など印象深いナンバーを生み出している。ライブのMCやテレビ番組では軽妙なトークを繰り出し、陰影に富んだ音楽性とのギャップもまた彼らの大きな魅力となっている。